九州電力は2026年5月18日、同社の法務部門に所属する複数の社員が、会社が関係する一部の民事訴訟において、裁判所の許可を得ることなく法廷内でのやり取りを録音していたと発表しました。録音は少なくとも2013年ごろから繰り返し行われていたことが、社内調査によって明らかになりました。
続きを読む: 九州電力社員が法廷で無断録音/福岡九州電力によりますと、法廷内での無断録音を行っていたのは同社法務部門に所属する複数の社員です。ICレコーダーやスマートフォンの録音機能を使用して法廷内でのやり取りを録音しており、確認できた範囲では少なくとも2013年ごろから行われていたとされています。
録音されたデータは、法務部門の社員のみがアクセスできるパソコンのフォルダに保存されていました。録音を行った社員らは、会社の聞き取りに対し「裁判での関係者のやり取りについて正確に把握したいという思いを優先してしまった」と話しているということです。また、別の参照元では正確な報告書を作成するためとも説明されています。
民事訴訟規則では、法廷内での録音には裁判長の許可が必要と定められており、社員らは録音が禁止されていることを認識していたということです。九州電力は、会社として録音を指示した事実はないとしています。一方、上司からの指示は確認されていないものの、上司も録音の事実を把握していたとも発表されています。また、社内規定にも法廷内での録音を禁じる記載があったものの、社員に十分に浸透していなかったと同社は説明しています。
今回の社内調査が行われたきっかけは、同じく電力会社である中部電力の問題の発覚です。中部電力は2026年5月8日、法務担当の複数の社員が遅くとも2004年以降、2026年3月までに行われた会社が関係する民事裁判の法廷内でのやり取りを無断で録音していたことを公表しました。これを受けて九州電力でも社内確認を行った結果、同様の行為が判明したということです。
録音が行われた具体的な訴訟や裁判所、録音の回数については、「裁判に支障が出ることや訴訟の関係者が特定されるおそれがある」として公表しないとしています。発覚後、九州電力は録音されたデータをすべて消去するとともに、社内で注意喚起を行ったということです。
九州電力は「裁判所の許可を得ることなく録音する行為は、法令に違反するものであり、大変重く受け止めております。深くお詫び申し上げます。同様の事案が発生しないようコンプライアンス意識の醸成を図り、再発防止を徹底してまいります」とのコメントを発表しています。

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